設計監理料のこと

初回プレゼンテーションの例/ウチアトリエ
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「設計監理料についてどうしている?」ということが話題にのぼり、5人でざっくばらんにおしゃべりをしました。これから家を建てる方も、なんだか不透明でよく分からない印象をお持ちかと思います。明快に算出することができればお互いどんなに良いかと思うのですが、なにせ「建築設計」とは、様々な条件の中から一番良い形を創造して、それを実現できるように図面を描くことなので、どのくらいの時間を費やす必要があるのか、設計をスタートする際にははっきりと決められないのが現実です。ただ、絵を描く事とは違って、蓄積された技術と経験の上で成り立っているので、一級建築士の日給等の目安は明快にされています。

 

◯一般的な計算方法

「労働時間による計算」「面積に対する単価計算」「工事費に対する割合」などがあります。

 

「労働時間による計算」は平成21年に国土交通省告示で、建物種別によって必要な時間の目安が定められました。例の構造偽装事件の際に、適正な報酬を得られないことも問題の一つということで、設計業務報酬も見直されました。ただ、戸建て住宅の場合にこの方法で計算をすると、30坪の木造の住宅の設計監理料が500万円位になってしまい、さすがにこれは高すぎるので、補正をかけないといけません。

 

「面積に対する単価計算」や「工事費に対する割合計算」では、各々の事務所でその単価や割合を決めています。「工事費に対する割合」の場合は、一般的に10%〜13%くらいの事務所が多いと思います。その数値の幅は、今までの経験から様々なことを鑑みて決めています。様々な事とは例えば、予算・規模・構造・設備・既製品or特注品・家具・仕上げなどです。工事費や面積に表れない手間の増減を補正するために幅を持たせている事務所が多いと思います。

 

ちなみに、私達は「工事費に対する割合」で決めている人が多かったです。パーセンテージはそれぞれでした。設計料の時給計算は難しいというのはみんなの一致した意見で、それぞれ揺るがない自分のルールを持ってパーセンテージを決めているようです。

 

◯設計と時間

時給計算が難しいという話しで、アイディアがぱっと思いつくかどうかが分からないから、必要な時間が読めないということでは全く無いので、少し説明をしたいと思います。私の場合は、白いキャンバスに唐突にこんなカタチと線を引くわけではなく、自分の知識と経験と感覚の引出しをフルに引っ張りだして、トライ&エラーを続けるようなことをします。そこで何が一番良いのかの選択を繰り返すのです。進んでいくうちに、条件の優劣が明快になったり、見えなかったことが潜んでいたりするわけです。それは、要望や地盤、お金、近隣のこと、いろんなことがあります。「ものづくり」をしているので、時間をかけるだけ良いものが出来るという実感もあります。但し、今まで積み重ねてきた思考過程を全てご破産にしてしまうような時間のかけ方は良くありません。それは本当に勿体無いこと。設計者として非常に辛いです。そうならないように、迷っていることは早く設計者に相談をしてもらうのが一番だと思います。

 

◯設計と監理

「監理」は設計図書通りに現場ができているかチェックすることが主な業務になります。「監理」と「管理」は間違えやすいのですが、全く違います。後者は現場監督の仕事となります。現場の安全や品質、工程を管理することを指します。同じ読み方で紛らわしいので「さらかん」「たけかん」と区別します。

それぞれの業務の割合は、「設計7割・監理3割」が平均だと思いますが、これも設計者の比重の置き方で、「設計と監理が半々」だったり「設計8割・監理2割」というケースもあります。

 

 

というわけで、設計監理料について一般的なことを書いたのですが、結局はボヤッとしていてはっきり分からないですよね。具体的なことは、気になる設計事務所に直接問い合わせをしてください!という結論でごめんなさい。建築家は堅物のイメージがあると思いますが、気さくな方が多いです。まずはお気軽にご相談を♪

 

その報酬に対する設計の仕事について、次の機会に紹介したいと思っています。

 

ウチアトリエ/内 美弥子