断熱性能のいい家を体感してきました(廣谷)

3月中旬でしたが外はまだ一面の雪景色。
3月中旬でしたが外はまだ一面の雪景色。

2月20日のさくら組の会合では、廣谷のエコリフォームした自宅を見学してもらいながら、「暖房」についておしゃべりをしました。その中で建物の断熱性を究極まで高めたパッシブ住宅の話がでました。

 

ほどほどの断熱性能で得ている日々の体感と、最高級の断熱性能を持っている家、体感がどう違うのか興味がわいてきたので、外気温が6℃、まだ雪が残る中を、強行軍で秋田県の大曲まで住宅の見学会に行ってきました。

 

オープンハウスをしていたのは、建築家の西方さん

西方さんは、関東の物件も設計をしていますが、主に活躍されているのは、冬にはマイナス10℃になる秋田県を中心とした東北地方で、Q値1を切る住宅を設計されています。見学させていただいた大曲の家はQ値=0.94W/㎡K、家全体を少し大きめのエアコン1台!(12畳用)で床暖房していました。

さくら組のメンバーは残念ながら都合がつかず、友人の小田桐さん(佐藤エネルギーリサーチ(株))とご一緒しました。先に紹介したサーモカメラの画像も小田桐さんが撮影したものです。

 

現場には西方さんがいらっしゃり、「今日は完成してから4日目でまだ床が冷えてるからね、、、」といいつつも、エアコン1台の床暖房だけで、室温は18℃。床、壁、窓ガラスもだいたい18~20℃に納まっていました。外は小雨でしたので日射はほとんどありませんが、エアコン1台だけで、窓周りを含めて冷気をほとんど感じない環境でした。

寒冷地用のエアコンで床暖房をしていました。
寒冷地用のエアコンで床暖房をしていました。

隙間のたくさんある家であれば、給気口から取り入れる外気も、たくさんの隙間風にまぎれて気になりませんが、断熱・気密性がよくなると意外に気になるものです。ましてや寒冷地で、-10℃の冷気が室内に入ってきたら、それがほんの少しであっても気になるところ。

 

そこで西方さんの設計では、床下に新鮮外気を取り込み、エアコンの暖気とブレンドして室内に取り入れるという工夫をしていました。建物性能と設備システムを経験に基づきながら上手に連動させていて、とても勉強になりました。

また、Low-Eトリプルガラスでアルゴンガス入りという、断熱性能が最高レベルのガラス窓を始めて見ました。普通は、複層ガラスのスペーサーは金属ですが、このガラスのスペーサーは樹脂性。驚いたのは、このクラスのガラス性能になると、ガラスよりも木製の枠の方が熱を伝えやすくなってしまうそうです。極端なことを言えば、ガラス窓の側は寒いという一般常識も覆ります!

室内の空気温度は少し低めの18℃でしたが、穏やかで心地よい環境でした。完成後4日目でこの環境ですから、住み始めて来年の冬には基礎のコンクリートが温まって、もっと快適になるはずとのこと。

こういった環境の心地よさは、体感しないとなかなか理解できまないので、とてもいい経験をさせていただきました。

 

秋田は冬の晴れが少なく、日中も暗い日が続きます。窓の性能が上がれば、厚手のカーテンで覆う必要もなくなる日もできて、外の雪景色や寒さを楽しむ余裕も出てきそうに思いました。

自宅をエコリフォームしてから、家の断熱性能をあげることは省エネという成果だけでなく、生活スタイルや行動にも影響を及ぼすので、色々なことが可能になると感じていましたが、この見学でさらにその思いを強くしました。

 

見学させていただいた家は西方設計のブログより、

カテゴリー「Q1住宅-X2大曲」で紹介されています。

 

廣谷純子(みっつデザイン研究所)