家電と家づくり

 

今月の5人のおしゃべりのテーマは「家電」でした。

 

洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器などなどいろいろな家電がありますが、どれも年々新しい機能が増えたり、サイズが大きくなったり、小さくなったりいろいろと変化があります。

住宅を設計する場合は、家電によってそれを置く部分の寸法などがかわってくるので、時々チェックするようにしています。

 

 

洗濯機

二槽式に戻っている家もあるという話もありましたが、一般的には全自動式かドラム式を使っている家が多いのではないかと思います。

ドラム式が一般的になる前は、洗濯機とは別に乾燥機を置く家もあり、洗面所の窓を取り付ける位置があまり大きくとれないことが多かったのですが、最近では単独で乾燥機を置く家がなくなってきたので、明るくすっきりとした洗面所がつくりやすくなりました。

 

ですが洗濯機に乾燥機能がついた分、洗濯機を設置するスペースの幅がこれまでよりも必要になる場合が多く、そうするとこれまでと同じ洗面所の広さの中では、洗面化粧台の幅が狭くなってしまいます。洗面所を広くできればいいのですが、なかなか床面積をふやせない場合も多いのが現実。

 

でも洗面台も広くしたい!というご要望も多いので、以前設計した家(左の写真の家)では洗面台の幅の部分を少し出窓のように飛びだすようにして、幅が1メートル以上ある洗面台をつくりました。

 

 

冷蔵庫

これは年々同じ容量の場合はサイズが小さくなり、設置スペースを考える上ではとてもいい状況です。

冷蔵庫を置く場所によって、幅が小さいものがいい場合、奥行きが小さいものがいい場合がありますが、

最近はどちらも種類がとても多くなっていて、大容量のものでもいろいろ選べます。

 

デザインは外国製冷蔵庫のあのスッキリした見た目に比べるとなんだかあまりきれいではないものが多かったのですが、最近は日本のメーカーの冷蔵庫でもきれいなデザインのものがあります。

私個人的には、P社のフルフラットガラスドアの冷蔵庫がきれいだと思っています。

 

 

電子レンジ

年々いろいろな機能がついていて、各メーカーの最上位機種になってくると寸法が以前よりもとても大きくなりました。

食器棚のカウンター上や中央部分に電子レンジを置くように計画することが多いのですが、以前は奥行き45センチあれば十分だったのに、最近はもっと奥行きがある電子レンジが増えてきているので、お住まいになる方のご希望によってですが、食器棚の奥行きを少し大きくすることが多くなりました。

私が設計する家ではキッチンや食器棚はオーダーで製作することが多いので、どんな機器を使うかなど使う方のご希望にあわせて、寸法やつくり方、使う材料などを決めてつくっています。

 

 

炊飯器

食器棚の中央部分(上に吊戸棚がある状況)に炊飯器を設置する場合、炊飯するときに出る蒸気はかなり困りますよね。

これまではスライドボードをつくって引き出した状態で炊いたり、蒸気排出ユニットを取付けたりしていましたが、5人のおしゃべりでも話に出ていましたように、炊飯するときに蒸気が出ない炊飯器ならその必要もなくなります。

調べてみたところ、M社では「蒸気カット」という機能のついた機種があり、蒸気はフタ内側のカートリッジとパイプを経由して水タンクで凝縮されて水に戻る仕組みになっているそうです。水タンクをセットしたりタンクを洗う手間は増えますが、蒸気が出ないというのはいいですね。

 

その他H社では、「蒸気カット」という機能がついた機種があり、全く蒸気がでないわけではないけれどほとんど出ないそう。炊飯中に出る蒸気を水に戻し、蒸らしや保温時のスチームに利用している仕組み。

 

 

上の写真は以前設計した家のキッチンですが、炊飯器は中央のカウンターの上に出して炊飯します。

ですので周囲を囲まれているわけではないので蒸気が出ても問題はないのですが、匂いも広がっていくので換気扇や窓から離れた位置で炊飯する場合にも蒸気の出ない(もしくは少ない)炊飯器は魅力的です。

 

土鍋や圧力釜で炊飯している方も増えているようですので、そういう方法もありますね。

私自身は炊飯している時に、キッチンからはなれて他のことをしていることも多いので電気炊飯器を使っていますが、土鍋で炊いたご飯のおいしさっていいなと思います。

 

家づくりを考える時には、すぐに家電を新しいものに買い換えるわけではなくても、次に買い換える時のことも考えて置く場所の寸法や位置のことを考えておくと、より暮らしやすくなり、ムダも少なくなるのではないかと思います。

 

 

 

家電とは話がずれますが、上記の写真を出したついでにひとつ。

この家は2階建てで1階にキッチンがあり、ガスコンロを使用しています。その場合には内装制限という決まりがあり、キッチンからつながる部分の壁と天井の仕上げを燃えにくい材料でつくらなくてはいけないということになっています。

ですので以前はキッチンとそれに続く部屋の間に垂れ壁(上部つけるに下がった壁)を50センチ以上をつけないと食堂や居間の壁に木の壁や天井を使うことができなかったのですが、平成21年からその決まりが変わり、火のまわりの一定範囲の不燃処理を適切にすることによって、それに続く部屋の内装に木を使えるようになりました。

 

 

これが居間食堂からキッチン方向を見たところになりますが、キッチンとつながる部屋である居間の天井にムクの木を見せています。こんなことができるようになっています。

 

薪ストーブや暖炉なども同様に、そのまわりの一定の範囲をきちんと決められた方法で燃えないようなつくり方をすれば、それ以外の範囲の壁や天井に木を使えるようになっています。

防火の安全性をきちんと確保しながらも、ムクの木を使った家づくりが可能ですので、そんなご希望がある方はぜひご相談ください。

 

 

橋垣史子 / いろは設計室